「社会に出る前にたくさんの本を読んでおきたい」「教養が身につく、大学生におすすめの本ってどんなものがあるの?」という人、案外多いかもしれません。比較的時間のある大学生だからこそ、いろんな本を読んで知識や価値観を吸収したいですよね。
そう思って本屋へ行ってはみたものの、あまりに本の数が多すぎて、どんな本がいいのかさっぱりわからないという人も多いはず。ジャンルだけを見てみても、ビジネス書や資格の本、エッセー、自己啓発本などいろいろあって、考えるだけでも大変。
本を読みたいのに、本を選ぶのに時間をかけてしまっては、時間がもったいない!
そこで今回は、大学生が本を読むならどのようなジャンルの本がいいのか、そして大学生におすすめの教養が身につく本をお伝えします。どれも役に立つ本ばかりですから、ぜひ手に取りましょう。
大学生が教養を身につけるのにおすすめな本とは
大学生が教養を身につけるのにおすすめな本といっても、ジャンルがたくさんあって迷ってしまいますよね。
- ビジネス書
- 資格
- 自己啓発本
- エッセー
- 教養本
ビジネス書は大学生にとっても興味深いジャンルじゃないでしょうか。自分が志望する職業が実際どのようなものなのか知ることができますし、また仕事をするうえでの心構えやメンタルを語っている本もあって、とっても参考になります。資格を取っておきたいなら、試験勉強のためにも資格の本を1冊、手に取っておきましょう。
自己啓発本は、仕事だけでなく普段の生活でもブチあたるメンタルな問題、たとえば腹が立ったとき、落ち込んだとき、精神的に追い詰められたときにどのように対処すればいいのかを教えてくれます。さまざまな著名人の考え方が書かれたエッセーも、視野を広げるのに役立つかもしれませんよ。
現代のものから古典まで、文学作品から哲学書まで、あらゆるジャンルの本がそろ揃っている本屋は、まさに知識の宝庫です。とくに古典の作品は、現代の人間にも通じるすぐれた作品が多いですよね。また、いずれは世界をまたにかけて活躍したいという人なら、外国語で書かれた洋書を取り寄せてみるのもアリです。
これだけ見ても、いろいろなジャンルがあって迷ってしまいますよね。そこで、これらのジャンルの中から1冊ずつ、大学生が教養を身につけるのにおすすめな本を紹介していきましょう!
人間関係の悩みにおすすめ!『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健著)
大学生が教養を身につけることができる、おすすめの本の1冊めは『嫌われる勇気』。自己啓発本としてとても有名な本で、ユングやフロイトとならぶ心理学者アルフレッド・アドラーの「アドラー心理学」を、哲学者と悩める若者の会話を通じて解説したものです。数年前にこの本を原案にしたドラマもありました。
この人とはどうしてもソリが合わない、この人とつき合うのは気が乗らないといったような人間関係の悩みは誰もが持っているはず。社会人になると同僚や上司だけでなく、取引先などの仕事上のつながりも持つことになります。「チッ、上から偉そうにいいやがって」なんてこともあるかもしれません。
この本における哲学者は若者に対し、「人間の悩みはすべて人間関係の悩み」とまで断言しており、「競争は自分を向上するためのもので、他者を追い落とすものではない」「嫌われないために他者の期待にこたえる必要はない」「他人は対等な仲間であり、そこに自分の居場所がある」と語ります。
人間関係に悩んでいる人に特におすすめです!
人間関係に思い悩むと、「どうすれば幸せになれるんだろう」「生きる意味って何だろう」と悲観することもたびたびありますよね。そんなときにひとつの方向性を指し示してくれるのがこの本。心理学を学べるという側面もありますから、教養を得たいという大学生におすすめの本ですよ!
営業の感覚は鍛えることができる!『マーケット感覚を身につけよう』(ちきりん著)
大学生が教養を身につけることができる、おすすめの本の2冊めは『マーケット感覚を身につけよう』というビジネス本です。はてさて、マーケット感覚とはいったい何なのでしょうか。タイトルからして気になるところですよね。
本の中でマーケット感覚とは「商品やサービスが売買されている現場の、リアルな状況を想像できる能力」と述べられています。つまり市場において、お客さんがどんな商品に手を伸ばしているのか、なぜその商品を手に取る人が多いのかをイメージできるかどうかということ。
営業の仕事でいえば、目の前にいるお客さんがどんなことに困っていて、何を求めているのかをイメージできるかどうかです。ただ会話の内容をなぞるだけでなく、その会話からお客さんのニーズをきちんと理解することができれば、商品を買ってもらったり契約してもらったりできます。
どうやったら相手の求めるものを理解できるのか?と悩んでいる人におすすめです!
また、この本ではマーケティング感覚は生まれついてのセンスではなく、鍛えることができるものであるとも述べられています。この本にはマーケティング感覚を身につける方法も書かれていますから、ぜひ実践してみましょう。ビジネスについての教養を得たいという大学生におすすめの本です。
処世術を身につけることができる!『孫子』(孫子著)
大学生が教養を身につけることができる、おすすめの本の3冊めは『孫子』という古典です。紀元前500年ごろに書かれた、いわゆる戦争における兵法書なのですが、これらは現代のビジネスにも通じる内容であり、日本だけでなく世界中のビジネスマンたちに愛読されています。
13編に分かれたその内容は、いずれも現代人の心構えとして役に立つもの。たとえば最初の「始計編」で述べられているのは、戦争をするときは得られるものやリスクを考えて、無駄な戦争は起こさないというもの。現代においても、新たに事業を始めるときに必要な考え方です。
それ以外にも「先手を打つことで主導権を握る」「地域や環境、状況に応じて戦い方を変える」などがあり、古典とはいえわかりやすい内容となっています。「己を知り、敵を知れば百戦危うからず」なんて、けっこう有名なフレーズですよね。競合する会社の製品に勝つには、ライバル社の製品と自社の製品をきちんと比較しなければいけません。
将来の社会人としてどうやって生き残るか、悩んでいる人におすすめです!
『孫子』は世界中で読まれているので、もちろん英訳されたものもあります。いずれは世界をまたにかけて活躍したいという人は、英訳版を読んで英語力を鍛えましょう。ビジネスに限らず、恋愛やゲームなどにも役立つ教養を身につけられる、大学生におすすめの本ですよ!
さて今回は、大学生が本を読むならどのようなジャンルの本がいいのか、そして教養が身につく大学生におすすめの本についてお伝えしてきました。
仕事や日常生活の中で人間関係に疲れ、生きる意味を見失いかけたときにおすすめなのが『嫌われる勇気』。アドラー心理学をもとに、対話形式でわかりやすく人間関係を改善していくための方法を学ぶことができます。
ビジネス書を読みたいというのであれば、『マーケット感覚を身につけよう』という本がおすすめ。営業に限らず、商品やサービスを買ってもらうために必要なマーケット感覚とは何なのか、知ることができるでしょう。
いずれは自分で会社を立ち上げたい、絶対に勝ちたいライバルがいるなんて人は『孫子』がおすすめです。古代中国の兵法書ですが、その内容は現代でも通用するものであり、世界中の多くのビジネスマンに愛読されています。英訳版もありますので、英語の読解力を身につけるのにもいいですよね。
今回は教養を身につけたい大学生におすすめの本を3冊、紹介してきましたが、もちろんこれ以外にもいい本はたくさんあります。まだ時間に余裕がある大学生のうちに、たくさんの本を読んで、いろんな知識を身につけておくと、社会人になってからかならず役に立つに違いありません!